Graduation ceremony-story

どこにでも数人グレている子、いわゆる不良と言われる子たちがいると思います。

私たちの学年にもそのような子たちがいました。

そんな不良と呼ばれる男の子の卒業式での思い出をご紹介します。

どこにでもいるヤンキー系の男の子

これは私が中学生の時です。

ヤンキー系グループのある1人の男子のお話です。

学校はどちらかというとサボりがちで、授業にも積極的ではない子でした。
先生にも注意されてばかりで、注意を受けても何も守らないタイプでした。

同じような仲間とつるみ、悪い先輩たちとも関わっていたようです。

しかし、そんな彼は行事になるとすごく張り切るのです。

私たちの学年は行事になるとクラスで団結し、他クラスをライバル視して張り合う傾向にありました。
その中に彼ももちろん加わり、練習に励んでいたんです。

自分のクラスが勝ったときには大喜びし、負けたときには本当に悔しがっていました。

 

中学3年で卒業式の準備の中

そんなことが繰り返されて、私たちは中学3年生になりました。

そしてついに、3年間の集大成となる最後の行事、卒業式がとうとう間近と迫っていたのです。

掛け声の練習、歌の練習、卒業証書授与の練習など、学校に来れば卒業式の練習ばかりしていました。
行事に張り切る学年ですから、もちろんみんな真面目に取り組んでいました。

ですが、その男子は珍しくやる気もなく、いつもダルそうでした。
練習に来ない時もありました。

「あいつはやっぱり不真面目で、卒業式という大事な行事なのに団結するつもりもないんだな。」
と呆れられるような事も言われていました。

 

卒業式当日のエピソード

そして、とうとう卒業式当日を迎えました。
当日はその男子も出席したので誰も欠けることなく、順調に卒業証書を貰いスムーズに内容が進められていました。

そして来賓の方がお祝いの言葉を述べてくださっているときに、席に座っていた他の来賓の方が居眠りをしているところを私たちは発見したのです。

「あ、寝てる。」「なんなのあれ。」「他の先生たち何で注意しないの?」

などと、私たちでヒソヒソと話していました。

その時、スッとその男子が立ち上がったのです。

づ かづかとその居眠りをしている来賓の方のもとまで行き、

「おい、何居眠りしてくれとんねん!俺たちの大事な卒業式の日やぞ!」
と一言放ったのです。

来賓の方はビックリして、私たちに恥ずかしそうに謝罪しました。

そして彼は何事もなかったかのように、自分の席に戻りました。

 

最後に

私たちは内心すごく嬉しかったと同時に、本当はこの学年がすごく好きだったんだなと、その男子の本心も知ることが出来ました。

式が終了後、みんながその男子のことを褒めていたことを覚えています。
もちろん、私もその中の1人です。

彼がとても印象に残る卒業式にしてくれました。